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2017/08/31

例会報告2017年8月-日本の昔話と古典について考えよう

Tweet ThisSend to Facebook | by 千葉支部
日時;2017年8月17日(木)10:00~14:45
会場;公津の杜コミュニティセンターもりんぴあこうづ
参加者;43名
 学習指導要領国語科で「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」が入ってから、小中学校では日本の昔話や古典が、授業の中で活用されることが増えてきました。
 午前中は、会員のお二人に昔話や古典文学について報告していただき、午後は、グループに分かれて授業活用等について話し合いました。

報告1.小学校:昔話のたのしみ(市川市立行徳小学校 高桑弥須子氏)
「昔話は語ってこそ面白い。」
 という高桑さんの信念のもと、『くわず女房』の楽しい素話から始まりました。
 その後『いもころがし』の素話は、中学生にもおすすめとのこと。写真にあるように、馴染みのない言葉は掲示して、子供たちの理解を助ける工夫がされていました。高桑さんのお話を聞くうちに、きっちり覚えなくてはと固く考えなくても、子供たちとの掛け合いの中で、楽しく語ればいいのだということがわかりました。
 理論として、子供が昔話から得るもの、昔話の表現の特徴、昔話絵本を選ぶ時の注意点を学びました。
 最後は岩手(遠野)の方言の絵本『天さあがった男』(瑞雲舎/鈴木サツ語り/片山健絵/1996)の読み聞かせ。
 より良く、より豊かに、より楽しく生きられるように連綿と繋がってきているのが昔話。
絵本も大事だが、語れる昔話を1つでいいから持つと良いという話で終わりました。

報告2.中学校:古典学習のために-学校司書の仕事(富里市 相京咲子氏)
 富里市では小中学校図書館を兼務しているため、中学校の先生にお話を聞いて今回の報告をしてくださいました。たくさんの図書資料を使って説明してくださいました。
 まずは、学習指導要領を読むことが示されました。文部科学省HPからでも読むことができます。その言語文化に関する事項を見てみると、『親しむ』ことが中心であって『訳す』ことが目的ではないということがわかります。
 そして教科書を読むこと、自校の蔵書を把握すること。
 蔵書は全部読まなくても、原文が載っているか、現代語訳だけか。改訂版が出る場合、指導要領が変わったことに準拠して良くなる改訂もあるが、カラー刷りページが削除されるなど、読者にとってはありがたくない改訂もあるので、気をつけなければいけないという話がありました。
 実際の授業においての資料提供では、授業のねらいとずれないように、先生との打ち合わせが大事です。
 授業事例が掲載されているHPや図書資料も教えていただきました。 相京さんがたくさんの資料を用意してくださいましたが、他の会員も昔話の参考資料や絵本比較として何種類かの『ももたろう』の絵本を集めて展示しました。お昼休みに読みあい、午後のグループ討議の参考にしました。
 小学校4グループ、中学高校2グループ、計6グループに分かれて、授業事例や活用した本、子供たちに伝えたい昔話とその時期について討議しました。

20:10 | 例会報告

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