日時;2016年8月25日(木)10:00~14:30
会場;市川市立第七中学校図書館
参加者;55名
『
司書と先生がつくる学校図書館』(玉川大学出版部/2015.12刊)
を出版された東京都中野区立小学校司書福岡淳子さんをお招きして、小学校での実践について講演していただきました。
講演-司書と先生がつくる学校図書館
お名前を用いた楽しい自己紹介から始まりました。
「子どもは伸びようとしている。その意欲を引き出して育てるのが教育。」
福岡さんは、教員時代からクラスで長編物語の連続読み聞かせをする等実践されてきました。その後、『保育と人形の会』講師として各所でご活躍され、学校司書になられました。
学校司書が一人で頑張るのでなく、教員と共通理解が持てるように打ち合わせ時間を工夫して、日々の学習に役立ち子どもが本好きになるような学校図書館を作っていらっしゃいます。
その緻密な実践と蔵書構築のための努力と工夫を教えていただきました。
また、実践していくためには、志を同じくする仲間の存在も欠かせないとのこと。その一つのまとめが『学校司書が選んだ 低・中学年に手わたしたい本』リストとなっています。
午後は、質疑応答を行い、いくつかの手遊びを教えていただき、会を終わりました。
学校図書館の合理的配慮と基礎的環境整備
2016年4月に、障害者差別解消法が施行され、公立学校の図書館も合理的配慮と基礎的環境整備が義務化されました。
そこで、例会会場の隅に、最近出版された学校図書館関連の新刊とともに、キハラの『リーディングトラッカー』や『リーディングルーペ』等を展示しました。
視覚障害への配慮の他にも、書架と書架の間は車椅子が通れる幅があるか等、勤務する学校図書館を見直してみる必要があります。
福岡さんは「小規模校だから」と謙遜されていましたが、非正規学校司書としての勤務時間の中で、多忙な先生方と協働するのは並大抵ではありません。緻密さと熱意が多いに伝わる講演で、参加者は皆圧倒されました。福岡さんに及ばないながらも、記録を取りその積み重ねを次の実践に生かすこと、仲間と研究を続けて行くことはできるはずです。自分たちでもできることからやっていきましょう。