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2011/08/31

例会報告2011年8月-ブックトーク講演会&交流会

Tweet ThisSend to Facebook | by 千葉支部
日時;2011年8月10日(水)10:00~14:30
会場;千葉市ビジネス支援センター
参加者;69名
 会員である高桑弥須子さんが『学校ブックトーク入門』を出版、ぜひ記念講演会を行おうということになりました。
 当初2011年3月の例会で計画したのですが、東日本大震災と、計画停電により、やむなく夏に延期となりました。
 3月は、例会の内容を公開した途端すぐ定員に達してしまいお断りするほどでしたので、8月は少し広い会場を予約しました。それでもすぐにいっぱいになり、当日は県内外から集まった方々で熱い講演会が行われました。午後もたくさんの方が残ってくださり、中学校と高校のブックトークの実践発表、その後小グループに分かれて討議を行いました。とても充実した会になりました。



【講師 高桑弥須子氏】
 長く市川市の学校司書として勤務し、現在(2011年)市川市立富美浜小学校司書・千葉大学講師(司書教諭講座)。各地で学校図書館に関わる講演や実演を行っている。
学校ブックトーク入門-元気な学校図書館のつくりかた(教文館/2011)


◇講演その1:ブックトーク実演
(1)みどりのものをたべよう

 1年生生活科。前任の稲越小学校での実践。
 栄養士の先生が、子ども達に、日頃食べている食材に関心をもたせるため、ソラマメのさやむき体験を計画した。緑色の食材を食べようという栄養指導も兼ねた授業で、低学年でも飽きないように、司書も関わることになった。子ども達との楽しい活動となった。
<ブックリスト>
①そらまめくんのベッド(なかやみわ作・絵/福音館書店)
②そらまめとわらすみ(日本昔話/川上越子絵/鈴木出版)※ストーリーテリング
③ソラマメの絵本(こぐれきよし編/かとうまふみ絵/農山漁村文化協会)
(2)詩、いろいろ
 どの学年も国語の単元に詩がある。詩を楽しむブックトーク。
●詩ははずむ・・・あえて定型詩も
~ことばのリズムを整える 型があるからおもしろい
<ブックリスト>
①のはらうた1~5他(工藤直子作/童話屋)
②とんまなおじさん(サムイル・マルシャーク作/北村順治訳/大日本図書)
●詩はあそび
~つみかさねうた・なぞなぞうた・きりなしうた・はやくちことばetc・・
③マザー・グーズ・ベスト(全3)(谷川俊太郎訳/堀川誠一絵/草思社)
④いち(谷川俊太郎作/佐野洋子絵/国土社)
●心の中をことばにのせて1
~思いを見つめ、ことばにしてみようか
⑤はだか(谷川俊太郎作/筑摩書房)※『うそ』朗読
●心の中をことばにのせて2
~言いたい放題いっちゃおう
⑥木はえらい-イギリス子ども詩集(谷川俊太郎・川崎洋編訳/岩波書店)
●おまけ
⑦五十音(北原白秋作)
 発声練習になる詩。原文で難読漢字を読めるか、クイズのように子ども達とやりとりしながら読んでいく。
⑧十二支のはなし
 十二支の順番がどうやって決まったのか、ことわざや四文字熟語を組み合わせたお話。 藤田浩子さんの『かたれやまんば』第一集(藤田浩子の語りを聞く会 編集・発行)をもとにした。高桑さんの語り口が愉快!

◇講演その2:読書週間に詩の取り組み
 富美浜小『春の読書週間』(6月)での取り組み
 『詩にしたしもう』というテーマで、図書委員会とともに活動。

・職員打ち合わせで、読書週間の取り組みを連絡、先生方にも呼びかける。図書館だよりでも宣伝。国語教科書の最初はどの学年も詩なので、低学年の先生を中心に興味を示してくださる。
・オープニングは、児童集会で図書委員が呼びかける。

『じゃんけんわらべうた』『でんでらりゅうば』を手遊びと一緒に楽しむ。
・休み時間にも図書委員が詩を紹介。いろいろな詩を紹介して、自分でも詩を作ってもらう。全文作るのでなく、ワークシートを数種類用意して置いておく。

<例>
『未確認飛行物体』(入沢康夫)、『ふしぎ』(金子みすゞ)、『マザーグース』より「おとこのこってなんでできてる・・・」、『生きる』(谷川俊太郎)『すき』~『学ぶ』(谷川俊太郎)、『こころのうみ』(椋鳩十)などの詩を参考にする。

ブックトーク(1)の実践事例のように、協働は担任の先生だけではない。栄養士の先生や養護教諭、専科の先生等とも日常会話の中から活動の糸口が見えてくる。
 子ども達にブックトークする時は、実際に紹介する本だけでなく、関連する本も一緒に持っていく。子ども達に配布するプリントにも、関連図書を書いておく。

◇午後の部実践発表
●中学校:国語科でのブックトーク

*発表予定者であった杉山隆子さんが欠席となったため、安川清美さんが代読してくださった。
<テーマ:戦争 どうして人はあらそうの?>
国語『ウミガメと少年』を学習する前に、戦争とはどんなものか知ってほしい。
対象:中3 時間:40分 場所:図書室
<ブックリスト>
①小さい潜水艦に恋をしたでかすぎるクジラの話(野坂昭如原作/NHK出版)
②白旗の少女(比嘉富子著/講談社)
③戦争とくらし百科4(早乙女勝元監修/日本図書センター)
④ユキは17歳特攻で死んだ(毛利恒之著/ポプラ社)
⑤ネルソンさん あなたは人を殺しましたか(アレン・ネルソン著/講談社)
⑥なぜ世界には戦争があるんだろう。どうして人はあらそうの?(ミリアム・ルヴォー・ダロンヌ文/伏見操訳/岩崎書店)
●高等学校:LHRを利用してのブックトーク(千葉県立柏井高校司書阿部英美子氏)
 1学年の学年主任より、年度末に、学年として生徒が読書に親しむように取り組んでみたいので、その取り組みの一つとしてブックトークが司書に依頼された。
対象:高1。8クラス(普通科7クラス英語科1クラス)

テーマ:「生きる」←学年主任からの提案
実施時間:11月から12月にかけてのLHR1時間。2クラス単位。各回とも違う本で行ったので4つのブックトークを用意した。
場所:図書室
生徒への配布資料:LibraryNAVI
<ブックリスト>
テーマ;「生きること」
①100万回生きたねこ(佐野洋子作 講談社)
②明日もまた生きていこう(横山美佳作 マガジンハウス)
③余命1ヶ月の花嫁(イブニング・ファイブ編 マガジンハウス)
④種まく子供たち(佐藤律子編 ポプラ社)
⑤青空のむこう(アレックス・シアラー作 求龍堂)
⑥くじけないで(柴田トヨ作 飛鳥新社)
⑦死神さんとアヒルさん(ヴォルフ・エァルブルッフ作 草土文化)
☆一番人気は『青空のむこう』だった。
他に
「友だち・仲間」「共に生きる」「もし・・・だったら?」というテーマでそれぞれ行った。
<生徒の反応>
・概ね、楽しく聞いてくれた。初めての経験の生徒も多い中で、ブックトークを楽しみ、次回も聞いてみたいと思う生徒が多かった。
・司書自身が楽しく紹介できる本であれば、生徒たちも同じように楽しんでくれたが、例えば「共に生きる」のテーマの時は、障がいや同和を扱った本だったので、慎重に紹介しなくてはと思ってしまい、そうすると、生徒達も引いてしまったように感じられるところがあった。
<実施後の感想・考察>
・ブックトークの実施後は図書室の利用者が増加した。
・担任・学年主任の指導が行き届いていて生徒が静かに聞く態勢で臨んでくれたことはとてもやりやすい条件であった。
・少人数で実施できると更によいと思う。(2クラス80人では多かった)

<参考文献>
だれでもできるブックトーク<2>中学・高校生編-素敵な本の世界を生徒たちに(村上淳子著/国土社/2010)
ブックトーク12か月(滋賀県学校図書館協議会中学校部会ブックトーク研究会編/全国学校図書館協議会/2004)

 この後、質疑応答、グループでブックトークの実践や疑問について話し合って会を終了しました。


17:01 | 例会報告
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