全国の学校図書館に、「学校司書」を置く自治体が増えてきました。学校司書がいつもいて、子どもたちの読みたい気持ちに応える本をそろえ、教師たちの授業づくりをサポートし、必要な資料を提供する学校図書館には、子どもたちの楽しそうな顔や学ぶ姿があふれています。
私たち学校図書館問題研究会は、1985 年の設立当初から、学校図書館の役割や機能について研究し、学校図書館活動をとおして学校教育を支える専門職である学校司書のあるべき姿を、考え続けてきました。
この本では、学校司書の魅力的な実践を紹介し、学校司書の役割と配置のあり方について提案しています。
学校図書館をめぐるさまざまな動きがある今だからこそ、子どもたちの知る自由を保障し、学校教育を豊かにする学校図書館であるために、学校司書とはどんな仕事なのか、教職員のみならず、保護者や市民のみなさん、行政関係者の方々にいっしょに考えていただけることを願っています。
(『学校司書って、こんな仕事』「はじめに」より)